東京都墨田区の事業系ゴミ(産業廃棄物)の捨て方・条例・ルール・罰則を解説します
まずは、墨田区の企業や個人事業主に多い業種は何か考えてみましょう。ここでは、墨田区の地域的な特徴や盛んな産業などを紹介します。
墨田区の大きな特徴として挙げられるのは、商業地域・準工業地域の占める割合が高いことです。商業地域とは商業における利便性が重視されたエリアのことで、銀行や映画館、飲食店、百貨店、オフィスなどが多く立ち並びます。区内では特に錦糸町駅周辺に広がっています。
準工業地域は周辺環境へのリスクが少ない軽工業などの利便性を重視したエリアのことです。工場とともに住宅・店舗・学校なども混在しています。準工業地域は区内全域に見られます。
墨田区は元々ものづくりの盛んな地域として知られています。製造業の占める割合が非常に多く、繊維製品・機械器具・プラスチック・ゴム製品・紙・革製品など生活用品や各種部品が主です。
このような区内の状況から、企業や個人事業主にも、商業・軽工業などの業種が多いと考えられます。また、食品や食品・飲料容器などの商業系ごみ、木・紙・金属・ゴムくずなどの廃棄物が多いと推測されます。
墨田区で大規模な公園として挙げられるのは「錦糸公園」です。錦糸町駅の南側にあり、広い芝生があるほか、遊具も充実している、緑豊かな公園です。
錦糸町駅の南側エリアは住宅やショッピングモールなどが多く、ファミリー層に人気のエリア。錦糸公園も親子連れなど多く利用しています。さくらまつりなど季節のイベントも行われており、住民の憩いの場として地域の拠点となっているスポットです。
なお、錦糸町から近距離に墨田区はもちろん東京のランドマークとも言えるスポット「東京スカイツリー」があります。観光地としてだけでなく、ショッピングやグルメを楽しめる商業施設としても非常に人気があり、区内外の多くの人が訪れています。そのほか、大相撲の聖地「両国国技館」を有する両国も全国的に高い知名度を誇る地域です。
それでは、墨田区における事業ごみの出し方や、事業ごみの処理に関わる産業廃棄物のマニフェストについて紹介します。
墨田区ではごみをリサイクルできる資源とそうでないものに分別するルールになっています。主なごみの区分は、可燃ごみ・不燃ごみ・資源物・粗大ごみです。家庭ごみを捨てる場合は、地区ごとに決まっている収集日に合わせて、地区の集積場にごみを出すという方法です。
粗大ごみは定期収集ではなく、事前に申込をして回収してもらいます。なお、墨田区ではイベントや拠点における資源物回収なども盛んに行っています。例えば自転車や羽毛布団などはイベントで回収され、海外でリユース品として活用されます。また、ペットボトルのふたや歯ブラシなどは自治体施設などの拠点で随時回収されています。
事業ごみは家庭ごみの収集に影響がない程度の少量に限り、有料で区が収集を行っています。ごみを出すときには必ず収集シールを貼るのがルールです。なお、事業ごみであっても粗大ごみは自治体での収集は行っていません。自治体の基準以上のごみを排出する場合、粗大ごみを排出する場合は許可を有する処理業者に委託しましょう。
マニフェスト(manifesto)は、個人や団体が方針や意図を公に発信するための文書や演説のことを言い、産業廃棄物のマニフェストは、排出事業者が産業廃棄物の処理を産廃業者に委託するにあたり、委託契約内容に基づき適正に処理されていることを確認するために必要な事項を記載し交付される伝票のことを指しています。
排出事業者とはごみを出す法人のことを言い、東京23区については日量100キログラム以上排出する事業者もしくは臨時で排出する事業者は事業系一般廃棄物についてもマニフェストの作成が義務付けられています。
ここでは、墨田区内で排出された事業ごみの回収を行っている業者について、「2t車1台分」の料金をピックアップします。
ごみ.Tokyo | 約13,000円 |
A社 | 19,800円 |
B社 | 19,800円 |
C社 | 15,000円 |
D社 | 15,000円 |
E社 | 18,000円 |
SDGsの概要説明とともに、墨田区が廃棄物削減のため取り組んでいることなどを紹介します。
墨田区においては、廃棄物の削減のため、リデュース(発生抑制)・リユース(再使用)・リサイクル(再生利用)の3Rの中でも、リデュースとリユースに特に力をいれた取り組みを行っています。廃棄物を排出する区民や事業者に排出者としての責任意識を浸透させるとともに、自治体・区民・事業者が一体となって廃棄物の削減に向かって行動するような環境づくりに尽力している状況です。
具体的には一般区民に対しては必要なものを買わない、繰り返し使える物を買う、リサイクルできるものは資源として回収に出すなど、事業者に対しては食品ロスの削減や過剰包装の削減など、そして共通して廃棄物の分別の徹底などを呼び掛けています。
SDGsとはSustainable Development Goals(持続可能な開発目標)を省略した言葉で、2015年9月の国連サミットで国連加盟193か国が、2016年から2030年の15年間で達成するために掲げた17の目標を指しています。
SDGsの目標12「つくる責任、つかう責任」に対する取り組みとして、日本でも産業廃棄物の排出に伴う適切な処理についてルールが整備されています。「つくる責任、つかう責任」にはターゲットと呼ばれる、11の更に具体的な目標が掲げられており、そこには具体的に以下のような内容が示されています。
11のターゲットの例:
・2020年までに、合意された国際的な枠組みに従い、製品ライフサイクルを通じ、環境上適正な化学物質や全ての廃棄物の管理を実現し、人の健康や環境への悪影響を最小化するため、化学物質や廃棄物の大気、水、土壌への放出を大幅に削減する。
・2030年までに、廃棄物の発生防止、削減、再生利用及び再利用により、廃棄物の発生を大幅に削減する。