飲食店、食品加工業の事業系ゴミ(産業廃棄物)の捨て方を解説します
「飲食店を運営しているんだけど、食品廃棄物の種類がよくわかっていない」
「食品廃棄物の適切な処理方法を詳しく知りたい」
このように、飲食店を運営しているけど食品廃棄物の理解があまりできていないオーナーの方は多いのではないでしょうか。この記事では、食品廃棄物の種類と食品廃棄物の適切な処理方法を詳しく解説していきます。
食品廃棄物はさまざまな種類があり、一般ごみとの区別がつきづらいものもあります。しかし、食品廃棄物の種類を理解して適切な処理を施さないと、罰則や罰金などの行政処分に課せられてしまう可能性が。食品廃棄物の処理を適切におこなうためにも、この記事をチェックしてみてください。
食品廃棄物は、食品を製造する段階、また流通する段階、消費する段階において発生する加工残さや売れ残り、食べ残しなどをさします。食品廃棄物の中でも肥料や飼料に有効活用されるものを食品循環資源と呼び、食品リサイクル法で定めています。日本と海外では食品廃棄物の定義が異なるので注意しましょう。
※ここでは日本の食品廃棄物について解説していきます。
食品廃棄物は主に3種類に分けられます。食品廃棄物の種類によって処理方法が変わるので注意が必要です。それぞれの種類について具体例を交えながら解説していきます。
食品製造で発生する廃棄物は、加工残さや動植物性残さと呼ばれます。食品を加工する際に出る魚の骨や野菜のヘタ、油カスなどが該当します。
具体例 飲料製造で出る飲料原料の濃縮果汁 菓子製造やデザート製造で出る不良品 食肉製造工場から出るホルモンなどの製造ロス品 |
食品の流通過程(倉庫保管など)からでる廃棄物も食品廃棄物に該当します。流通で出る食品廃棄物は、保管最中のダメージ品や期限切れの商品、運搬によるダメージ品がメインです。
具体例 物流センターに長く保管され、期限が切れた加工食品やアイスクリーム、飲料など 保管状況の悪さによるダメージ品 |
商品の売れ残りによる期限切れや使用しなかった野菜や肉などの材料などが該当します。
具体例 キャンペーンで売れ残った商品 発注ミスによる売れ残り 飲食店で大量に仕入れすぎた材料 |
食品廃棄物の処理方法は「産業廃棄物」と「一般廃棄物(事業系)」に分けられます。産業廃棄物と一般廃棄物の処理方法を間違えてしまうと、行政処分の対象となります。それぞれを詳しくみていきましょう。
食品製造の過程で出た固形物(原料として使用したもの)や味噌などの泥状のもの、廃食用油などの油状のもの、調味料や飲料などの液状のものなどが産業廃棄物になります。産業廃棄物は、都道府県の許可証を得ている適切な処理業者を選び処理を依頼します。
中には悪徳な処理業者も存在するので、注意が必要です。マニフェストを交わし適切な手順で進めていきます。また、処理業者に渡すまでの保管にもルールが存在します。保管のルールを破ると罰則の対象になるので注意しましょう。
保管のルール ・必要な事項を記載した掲示板の設置 ・周囲を覆うフタつきのボックスを用意する(重さに耐えられる構造耐力があるもの) ・悪臭や飛散、流出を防止する適切な措置を施す ・害獣や害虫対策を施す |
流通過程やスーパーマーケットなどの小売、飲食店などから出るゴミは、一般廃棄物に該当します。加えて、食品製造業などの食堂などから出たゴミも一般廃棄物です。一般廃棄物は、事業系ごみを専門としているごみ収集業者に依頼して、処理してもらいます。
一般廃棄物だとしても、適切な業者を選ばなければなりません。不法投棄などをされてしまうと、排出業者が悪くなるため、罰則や罰金の対象となる可能性があります。適切な業者を選ぶには、自治体の許可を得ているかを確認すると良いでしょう。
許可を得ていない業者は悪徳業者の可能性が高く、排出業者に対して行政処分がくだる可能性が高くなります。
この記事では、食品廃棄物の種類と食品廃棄物の適切な処理方法を詳しく解説してきました。食品廃棄物は分けると主に3種類になります。産業廃棄物なのか一般廃棄物なのかで、処理の方法が変わるので注意した方がいいでしょう。
処理に加えて保管にもルールが設けられています。処分の委託や保管のルールを破ってしまうと行政処分の対象となるので注意してください。食品廃棄物を適切に処理するためにも、この記事を参考にしてみてください。