飲食店、食品加工業の事業系ゴミ(産業廃棄物)の捨て方を解説します
飲食店や食品を扱う店舗では、冷蔵・冷凍保存しなければならないものも多く扱うと思います。それに伴って、大型冷蔵庫・冷凍庫を所有していることも多いと思いますが、どのように処分するのかよくわからない方も多いと思います。
この記事では、冷蔵庫・冷凍庫の処分について紹介していきます。なお、今回は東京都で事業を行う方を想定しての内容になりますので、他の地域では依頼する場所の名称などが異なる場合があります。
冷蔵庫・冷凍庫の処分方法は、それが業務用のものか、家庭用のものかで処分方法が異なりますので、それぞれ分けて説明していきます。
業務用冷蔵庫・冷凍庫を処分する場合には、産業廃棄物扱いになりますので、産業廃棄物処理業の許可を持った産業廃棄物処理業者に処分を依頼するか、買い取り業者に買取を依頼するかのどちらかになります。
産業廃棄物として処分する場合には、通常のゴミの収集をしてもらっている会社に確認して引き取りを行ってもらえば問題ないでしょう。また、業務用冷蔵庫・冷凍庫は中古でも買取可能な場合も多いため、故障などしていなければ買取も選択肢として考えていいでしょう。
家庭用冷蔵庫や冷凍庫、テレビ、エアコン、洗濯機の4品目は特定家庭用機器として指定され、家電リサイクル法(特定家庭用機器再商品化法)の対象になっています。
業務用冷蔵庫・冷凍庫は特定家庭用機器とはなりませんので、家電リサイクル法の対象ではなくなります。
小売販売業者などに回収を依頼する場合の回収費用などは、排出者が負担することとされており、各業者が指定する費用を支払わなければならないと規定されています。
家電リサイクル法の対象とされているのは、冷蔵庫、冷凍庫、冷凍冷蔵庫、保冷庫・冷温庫、ワイン庫、ポータブル冷蔵庫が対象となっています。
業務用の冷凍ストッカー、冷蔵ショーケース、化粧品用の保冷庫などは、同じような機能がついていますが、業務用商品であるため、家電リサイクル法の対象外になっています。
冷蔵庫・冷凍庫の処分費用は、リサイクル料金と回収費用で決まります。リサイクル料金は「メーカー」、「サイズ(容量)」、「年式」で決められています。
これら3点を確認する方法は、取扱説明書や保証書がある場合にはそれを確認し、保有していない場合には、冷蔵庫・冷凍庫の扉の裏などに貼ってあるシールを確認してください。
メーカー、サイズ、年式でリサイクル料金を見る場合、容量170リットル以下は小、容量171リットル以上は大という区別になります。リサイクル料金は、3,740円~5,600円の範囲で指定されています。
リサイクル料金に関しては、郵便局などで指定の家電リサイクル券を購入する必要があります。回収費用に関しては、回収を依頼する場所によって異なりますので、確認してみてください。
家庭用冷蔵庫・冷凍庫の処分は、大きく分けて行政サービスを利用するか民間サービスを利用するかの2つに分けられます。行政サービスを利用する場合には、家電リサイクル受付センターへ回収を依頼するか、指定引取場所へ持ち込む方法があります。
民間サービスを利用する場合には、家電量販店に回収を依頼する、不用品回収業者に依頼する、中古品として売却・譲渡といった方法があります。
家電リサイクル受付センターに連絡すると、行政から委託を受けた業者が排出場所まで引き取りに来てくれます。家電リサイクルセンターへの申し込みはインターネットか電話かで行うことになります。
この際に、引き取りを依頼するもののメーカーやサイズ、年式を確認され、リサイクル料金と回収料金が確定し、引き取りまでに料金を支払っておき、回収まで待つということになります。
回収に関しては、基本的に依頼者自身で建物の前まで運び出す必要がありますので、困難な場合には申し込みの際にあらかじめ伝えておくようにしてください。追加費用にはなりますが、運び出しまで実施してもらえます。
ご自身で指定の引き取り場所を検索し、持ち込みの予約を行って自身で持ち込みを行うことになります。この場合には、リサイクル料金のみ費用が掛かることになりますので、一番安く処分できることになります。
冷蔵庫・冷凍庫を購入した店舗に引き取りを依頼するという方法もあります。この場合、回収を依頼する方法と持ち込みする方法がありますが、持ち込みするほうが処分費用を安く抑えることができます。
近くに持ち込み場がないなどの場合には、この方法が安く済みます。また、冷蔵庫・冷凍庫の買い替えを行う場合には、引き取りと配送を併せて依頼することで、工賃などを割引してもらえることもありますので、確認してみてください。
地域に不用品回収業者がある場合や、ポストに回収のチラシが入っていた場合には、その業者に依頼するという方法があります。この時の回収費用は、その業者次第ですので、要確認です。
不要になった冷蔵庫・冷凍庫の処分方法として、リサイクル業者などに買取を依頼する方法があります。基本的に買い取り対象になるのが、10年前までの製品になりますので、注意が必要です。
今回は、飲食店・食品取扱店で使用している冷蔵庫・冷凍庫の処分方法について紹介してきました。使用している冷蔵庫・冷凍庫が業務用か家庭用かで処分方法が異なりますので、確認してから適切な方法で処分するようにしてください。