東京都北区の事業系ゴミ(産業廃棄物)の捨て方・条例・ルール・罰則を解説します
北区は、文字通り、東京23区の北側に位置している特別行政区です。区内では様々な事業者が事業を営んでいますが、中でも多いのは卸売業者や小売業者で、平成28年時点では、区内に2,947の事業所があり、そこで働く従業者は26,379人を数えます。その次に多いのが、宿泊業者と飲食サービス業者で、区内にある事業所数は1,910、従業員数は13,997人となっています。
北区には、第1種中高層住居専用地域に代表される住宅街に加えて、緑豊かな大規模な公園がいくつもあります。特に、桜の名所としても知られる飛鳥山公園は、モノレール型の昇降設備である「アスカルゴ」のほかに、実際に乗車することができる都電や蒸気機関車の展示車両などが設置されており、週末になると多くの家族連れなどで賑わいを見せています。
このように、北区には小売業者が数多く存在しているのですが、そのうちの多くを占めているのが飲食料品小売業に従事する業者です。
北区内には、JRの複数路線が通っている赤羽駅やJRと東京メトロの両方が乗り入れている王子駅などがあり、その周辺にはそれぞれ大規模な商業エリアが広がっています。
また、周辺には優良な住宅街が多くあって、そこに住む人々を対象にしたスーパーやコンビニエンスストアなどが数多く存在しているため、結果として飲食料品小売業が同区の産業の多くを占めるようになっているのです。
北区では、中高層住宅の良好な居住環境に特化したエリアである第1種中高層住居専用地域が占める割合が高くなっています。
当該エリアにおいては、住宅に加えて、周辺に大学や病院などが設けられるケースがありますが、それ以外の店舗やオフィスなどの建設物については、最大で500平方メートルまでのものしか建てられないという規制が設けられているため、良好な住環境が維持されているのです。
代表的な第1種中高層住居専用地域には、赤羽駅や王子駅の周辺エリアに加え、区の南側にある滝野川や高級住宅地として知られる西ヶ原の一部などが含まれます。
このように、北区には住宅街が多くあり、また前述のように飲食料品小売業が産業の中で高い比率を占めているので、区内で排出されるごみの多くは可燃ごみとなっています。
北区には、第1種中高層住居専用地域に代表される住宅街に加えて、緑豊かな大規模な公園がいくつもあります。
特に、桜の名所としても知られる飛鳥山公園は、モノレール型の昇降設備である「アスカルゴ」のほかに、実際に乗車することができる都電や蒸気機関車の展示車両などが設置されており、週末になると多くの家族連れなどで賑わいを見せています。
続いて、北区で事業ごみを処理する場合の方法について見ていきましょう。
北区でビジネスを営む事業者は、事業から生じたごみを事業系一般廃棄物と産業廃棄物に分別した上で、自らの責任において適切に処理しなければなりません。
このうち、産業廃棄物については、許可を受けた産業廃棄物処理業者に委託して処理する必要がありますが、事業系一般廃棄物については、同じく許可を受けた一般廃棄物処理業者に委託するというやり方の他に、自ら処理施設に持ち込むことも可能です。
ただし、処理施設ごとに、搬入するごみの種類、寸法、持ち込む際に使用する車両などの持ち込み基準が定められていますので、持ち込む際はそれを順守するようにしなければなりません。
マニフェスト(manifesto)は、個人や団体が方針や意図を公に発信するための文書や演説のことを言い、産業廃棄物のマニフェストは、排出事業者が産業廃棄物の処理を産廃業者に委託するにあたり、委託契約内容に基づき適正に処理されていることを確認するために必要な事項を記載し交付される伝票のことを指しています。
排出事業者とはごみを出す法人のことを言い、東京23区については日量100キログラム以上排出するもしくは臨時で排出する事業者は事業系一般廃棄物についてもマニフェストの作成が義務付けられています。
ここからは、北区の産業廃棄物の料金相場を把握するために、同区で事業を行っている5つの産廃業者の料金を見ていきます。なお、記載している料金は、45リットルサイズのごみ袋1袋分の不燃ごみの処理を委託する場合の金額です。
ごみ.Tokyo | 約40円 |
A社 | 160円 |
B社 | 150円 |
C社 | 145円 |
D社 | 150円 |
E社 | 160円 |
北区は、国連が提唱するSDGsの達成に向けて、ごみ減量化の取り組みを進めています。具体的には、レジ袋を削減するために、レジ袋削減協働宣言を出したり、レジ袋削減店登録制度を設けているほか、生ごみ削減レシピを作成して誰でも見られるように区のホームページ上で公開しています。
このうち、レジ袋削減登録制度というのは、レジ袋削減協働宣言の趣旨に賛同する小売店及び一部のサービス業を、「レジ袋削減促進店」として登録し、登録ステッカーを配布するというものです。ステッカーを貼ることによって、ごみ削減に前向きに取り組んでいるということを示すことができるというわけです。
SDGsというのは、持続可能な開発目標を意味するSustainable Development Goalsの略語で、2015年9月の国連サミットにおいて193の加盟国によって採択されました。SDGsは、2016年から2030年までの15年の間に達成すべき17の目標によって構成されており、その中の一つに目標12「つくる責任、つかう責任」というものがあります。
この目標を踏まえて、日本でも産業廃棄物の処理ルールなどの整備が進められてきたのです。なお、目標12には、11のより具体的な目標が設けられており、それらはターゲットと呼ばれます。具体的な内容の一部は、以下の通りです。
11のターゲットの例:
・2030年までに天然資源の持続可能な管理及び効率的な利用を達成する。
・2020年までに、合意された国際的な枠組みに従い、製品ライフサイクルを通じ、環境上適正な化学物質や全ての廃棄物の管理を実現し、人の健康や環境への悪影響を最小化するため、化学物質や廃棄物の大気、水、土壌への放出を大幅に削減する。
・2030年までに、廃棄物の発生防止、削減、再生利用及び再利用により、廃棄物の発生を大幅に削減する。
・特に大企業や多国籍企業などの企業に対し、持続可能な取り組みを導入し、持続可能性に関する情報を定期報告に盛り込むよう奨励する。