事業系ゴミ回収業者の選び方・選定ポイント・信頼できる業者の選び方について
産業廃棄物処理業者は、特別な処理を行い産業廃棄物を破棄したり再利用したりと環境や人のために大きな役割を果たしています。その反面、処理業者の中には資格所有者がいないのに業務を行ったり、都道府県や政令から認められていないのに運営したりしている悪質な業者も存在しています。
産業廃棄物を不適正に処理をしている場合、排出事業者にも責任を問われるため信頼できる業者を選ぶことが重要です。しかし、どの業者が信頼できるのか分からないという方も多いのではないでしょうか。
この記事では、産業廃棄物処理業者に必要な資格についてご紹介します。資格の有無は委託先選びの材料にもなるので、最後まで読んで参考にしてみてください。
特別管理産業廃棄物管理責任者は、特別管理産業廃棄物の適正な処理を行うための知識や技術を有しています。
特別管理産業廃棄物の収集・運搬・処理・保管に関するすべての業務について監督責任を持っており、処理プロセスの確認や報告書類の作成等、多岐にわたる責務を持っています。
特別管理産業廃棄物管理責任者は、特別管理産業廃棄物を取り扱う現場で設置することが法律で義務付けられています。もし怠った場合は、30万円以下の罰金が科せられるので特別管理産業廃棄物を取り扱う現場は注意が必要です。
特別管理産業廃棄物管理責任者には次のような役割があります。
・特別管理産業廃棄物の排出状況の把握
・特別管理産業廃棄物処理計画の立案
・適正な処理の確保(保管状況の確認、委託業者の選定や適正な委託の実施、マニフェストの交付、保管など)
特別管理産業廃棄物の排出状況の把握や処理計画などを、廃棄物処理法に基づいて適正に処理されるように管理全般を行います。
廃棄物処理施設技術管理者とは、廃棄物処理に関する専門知識や管理を行う国家資格をもつ方のことをいいます。廃棄物処理施設技術管理者になるには、決められた資格を所有している方か資格所有者と同等の知識と技術を身につけている必要があります。
廃棄物処理施設技術管理者の役割は、主に施設や職員の管理です。普段使用している装置の点検や、廃棄物処理の計画を立てます。
また、危険物や環境に影響を与える廃棄物を取り扱うため、安全や環境保全にも配慮する必要があります。職員が適正な処理を行っているか確認し、指導するのも廃棄物処理施設技術管理者の役割です。
産業廃棄物処分業は、中間処理された産業廃棄物を埋め立てたり海面投入したりといった最終処分をするために必要な資格です。産業廃棄物処分業は、都道府県や政令都市からの許可を得るだけでなく、産業廃棄物処分業の資格も取得する必要があります。
産業廃棄物処分業の資格を取得するには、JWセンターが主催する「産業廃棄物処分課程」を受講をしましょう。資格や許可なく産業廃棄物処分業を行った場合や、そのような業者に処理を委託した場合は、罰則が科せられるので注意が必要です。
産業廃棄物の排出事業者から委託され産業廃棄物を運搬する場合は、都道府県や政令都市から「産業廃棄物収集運搬業」の許可を得る必要があります。また積み下ろしで地域が異なる場合は、どちらの地域からも許可を得る必要があるため注意が必要です。
産業廃棄物収集運搬業も許可なく行った場合は、罰則が科せられます。マニフェストや収集運搬状況など、ルールを理解した上で運搬業務を行いましょう。
特別管理産業廃棄物管理責任者や廃棄物処理施設技術管理者など、産業廃棄物の処理を行ううえで必要な資格についてご紹介しました。
産業廃棄物を取り扱う場合、資格を所有していなかったり責任者を配置していない場合、違反になってしまいます。悪質な処理業者に騙されないためにも、委託先が資格を所有しているかや人事配置にも注意してみましょう。