私有地への不法投棄は、社会的な問題として深刻化しています。
環境への悪影響や土地所有者の負担が増大するだけでなく、違法行為として厳しく罰せられる可能性があります。
この記事では、私有地への不法投棄に関する問題点や対処法、予防策について解説します。
不法投棄の問題に現在直面している方だけでなく、私有地を守りたいと考えている方も、この記事をチェックしてみてください。
1. 私有地への不法投棄における罰則
私有地への不法投棄は、決して許されない犯罪行為です。
環境汚染や景観の悪化など、様々な問題を引き起こすだけでなく、土地所有者にも大きな負担をとなります。
「廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃棄物処理法)」 においても、みだりにゴミを投棄することは禁止されており、
違反した場合には、5年以下の懲役、もしくは1,000万円以下の罰金、またはその両方が科せられます。
法人の場合は、3億円以下の罰金が科せられます。
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2. 不法投棄がされてしまう土地とは?
不法投棄されやすい土地には以下の特徴があります。
車でゴミを運びこみやすい場所
人目が少ない場所
管理されていない場所
- 草木が生い茂っている
- ゴミが放置されている
- 監視カメラがない
既に不法投棄が行われている場所
その他の条件
- 山林や河川敷など、人の出入りが少ない場所
- 都市部から離れた場所
- 土地の所有者が不明な場所
これらの条件に当てはまる土地は、不法投棄の被害に遭いやすいので注意が必要です。
3. 私有地にゴミを不法投棄された時の対処
私有地にゴミを不法投棄された場合は、以下の手順で対処することをおすすめします。
証拠の収集し警察へ相談
- ゴミの種類、量、状態などを写真で記録する。
- 不法投棄された日時や、不法投棄者に関する情報を記録する。
- 車で投棄していれば、車両ナンバーや特徴など、不法投棄者に関する情報を記録する。
自治体への連絡
- 一般廃棄物の場合は、市(区)役所または町村役場に連絡する。
- 産業廃棄物の場合は、都道府県または政令市の保健所に連絡する。
- 自治体によっては、不法投棄の受付窓口を設置している場合もあります。
4. ゴミの不法投棄を防止するための対策
不法投棄を防ぐためには、土地所有者自身が積極的に対策を講じることが重要です。
侵入を防ぐ
不法投棄は、人が侵入しやすい場所で起こりやすいです。
まずは、土地への侵入を防ぐための対策をしましょう。
- フェンスや垣根を設置する: 高さや強度が十分なフェンスや垣根を設置することで、侵入を物理的に防ぐことができます。
- 防犯カメラを設置する: 防犯カメラを設置することで、不法投棄の抑止効果が期待できます。
- 照明を設置する: 夜間も明るく照らすことで、侵入者を目立たせ、不法投棄を抑制することができます。
- 警告看板を設置する: 不法投棄禁止の警告看板を設置することで、不法投棄を抑制することができます。
ゴミを捨てさせない環境を作る
土地内にゴミが放置されていると、新たな不法投棄を誘発する可能性があります。
- ゴミ箱を設置しない: ゴミ箱を設置すると、そこにゴミを捨てる人が現れます。必要な場合は、施錠できるゴミ箱を設置するなど対策が必要です。
- 雑草を刈り、清潔な状態を保つ: 雑草が生い茂っていると、ゴミを捨てやすい環境になります。定期的に草刈りを行い、土地を清潔な状態に保ちましょう。
- 不要物は放置しない: 不要な資材や家具などは、速やかに処分しましょう。放置していると、不法投棄をされる可能性があります。
地域と協力する
地域の住民と協力して、不法投棄の監視やパトロールを行うことも効果的な対策です。
- 町内会や自治会に参加する: 地域の防犯活動に参加することで、不法投棄の早期発見につながります。
- 不法投棄防止の啓発活動に参加する: 地域住民向けの啓発活動に参加することで、不法投棄に対する意識を高めることができます。
5. 自分の土地に産業廃棄物は捨てていいのか?
結論から言うと、自分の土地であっても、産業廃棄物を捨てることは違法です。
廃棄物処理法では、産業廃棄物は、許可を受けた業者によって処理・処分しなければいけないと定められています。
自分の土地に産業廃棄物を捨てる行為は「不法投棄」となり、5年以下の懲役または1000万円以下の罰金、またはその両方が科される可能性があります。
また、不法投棄された産業廃棄物から環境汚染や悪臭が発生するなど、地域住民に迷惑をかけることもあります。
自分の土地で産業廃棄物を処分したい場合は、必ず許可を受けた業者に依頼するようにしましょう。
6. まとめ
不法投棄は環境問題だけでなく、土地所有者にも多大な負担をかけます。
廃棄物処理法により、不法投棄は罰金や懲役が科せられる犯罪です。
被害にあった際は、証拠を記録し、自治体や警察に相談しましょう。
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