産業廃棄物(特別管理産業廃棄物)の処分方法・基礎知識・処分の流れ解説
事業活動で排出されるすべての産業廃棄物の処理は、排出した事業者が責任を持って処理しなければなりません。
ただ一言で産業廃棄物といっても、特徴に応じて複数の種類に分けられていて、種類により処理方法も処理費用も異なります。
そこで、この記事では、産業廃棄物の種類とともに具体的な処理費用の相場について解説します。
産業廃棄物を少しでもお得に、そして正しく処理したい事業者は参考にしてください。
産業廃棄物は事業活動に伴って発生するものであり、一般廃棄物と産業廃棄物の2つに分類されます。
産業廃棄物は、通常の処理方法では難しい20種類の廃棄物を指します。
特に健康や環境に悪影響を及ぼす可能性のあるものは「特別管理産業廃棄物」と呼ばれ、専用の処理基準に従って処理されます。
先述のとおり、産業廃棄物と一言でいってもその種類はさまざまです。
種類によって形状も素材も違うため、廃棄方法も変えなければなりません。
廃棄方法が異なれば処理にかかる費用も変わります。
そこで、ここでは主な廃棄物の処理にかかる費用の相場を紹介します。
産業廃棄物は20種類に分類されていますが、排出されたものが必ずしもそのうちの1種類だけに該当するとは限りません。
複数の分類に該当していて廃棄の際に区別することが難しいものは、「混合廃棄物」と呼ばれています。
混合廃棄物は1種類の分類だけに該当している廃棄物と比べて、処分費用は高い傾向です。
まず、ガラやがれきなどが含まれていない混合廃棄物は1立方メートルあたり13,000円以上が相場となっています。
一方、塩化ビニール系の廃棄物の含有率が高い混合廃棄物は1立方メートルあたり16,000円以上が相場です。
さらに、ガラ・タイル類、ボードが混じった木くずや紙などの廃棄物は1立方メートルあたり30,000円以上が相場となります。
純ガラは1立方メートルあたり12,000円以上が目安となります。
次に、ゴミを含むごみガラは1立方メートルあたり30,000円以上が相場です。
ただし、この相場はボードやケイカルは含まれていない場合で、ミンチは別料金となります。
また、ボードやケイカルが含まれていない解体などで出たゴミの処分費用における相場も、同じく1立方メートルあたり30,000円以上です。
混合廃棄物やごみガラ以外の産業廃棄物にかかる処理費用は、例えば、再生木くずだけなら1立方メートルあたり5,000円以上が目安となります。
一方、がれき類やガラス陶磁器くず、タイルは1立方メートルあたり25,000円以上が相場です。
さらに、1立方メートルあたりの石膏ボードの処理費用はリサイクルが可能なものだと12,000円以上、
リサイクルできないものだと30,000円以上が相場になっております。
産業廃棄物処理費用は企業にとって大きな負担となります。適切な方法で処理費用を抑えることは、経営効率化にもつながります。
発生量を減らすことは、処理費用を削減する最も効果的な方法です。以下のような取り組みが考えられます。
廃棄物ごとに最適な処理方法を選択することで、費用を抑えることができます。
法令違反は罰則を受けるだけでなく、処理費用が大幅に増加する可能性があります。
最新の情報収集と専門家の活用は、最適な処理方法や業者を見つけるために有効です。
Q. 廃液処理にかかる費用は?
廃液処理にかかる費用は、以下の要素によって大きく変動します。
一般的には、1kgあたり数十円~数百円程度ですが、複雑な処理が必要な場合は、高価になる可能性もあります。
Q. 廃材処理費の相場はいくらですか?
地域や業者によって異なりますが、一般的な相場は1立方メートルあたり約3,000円~8,000円程度です。
廃材の種類によっても処分費用が異なることに注意し、適正価格で処理することをお勧めします。
Q. 産業廃棄物処理の勘定科目は?
産業廃棄物の処理にかかる費用を会計処理する際には、以下の勘定科目が使えます。
どの勘定科目を選択するかは、企業の状況に合わせて決定できます。
しっかりと勘定科目の内容を把握したうえで選択をしましょう。
この記事では、産業廃棄物の処理費用について詳しく解説しました。
産業廃棄物の種類や処理方法によって費用が異なってきます。
そのため、適切な処理方法を選択することや廃棄物の発生量を抑制することで、処理費用を最小限に抑えることもポイントです。
この情報を参考にして、費用を節約しながら適切に産業廃棄物を処理する方法を見つけることが重要でしょう。
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