産業廃棄物(特別管理産業廃棄物)の処分方法・基礎知識・処分の流れ解説
「産業廃棄物の処理を委託する業者はすべて同じじゃないの?」
「産業廃棄物の処理を依頼する際に気をつけるべきポイントを知りたい」
このように、産業廃棄物の処理を依頼する際になにに気をつけるべきか分からない方は、多いのではないでしょうか。この記事では、産業廃棄物の処理を委託する際のポイントを中心に詳しく解説していきます。
産業廃棄物の処理業者は優良な企業だけとは限りません。中には悪徳な業者も存在します。万が一、悪徳な処理業者に依頼してしまった場合、不法投棄などでごみの排出業者に責任を負わされる可能性が。
産業廃棄物の処理で罰則や罰金を受けないようにするためにも、この記事をチェックしてみてください。
産業廃棄物の処理は処分業者が適切におこなわなかった場合、排出者が責任を負います。収集や運搬、処分業者が適切に処分しないと、排出者は罰則や罰金の対象になるわけです。
罰則や罰金などの責任を負わないようにするためには、適切な処分をおこなう業者を選ぶ必要があります。
産業廃棄物の処理を委託する際は、最適な処分業者を見極める必要があります。産業廃棄物の処分業者が適切かどうかは以下3つのポイントを確認するといいでしょう。
・産業廃棄物処理の許可を得ているか
・実績があるかどうか
・価格があまりにも安すぎないか
上記3つのポイントをどのようにみていくかをこれから詳しく解説していきます。
産業廃棄物を収集・運搬し処分するには許可が必要です。そのため、許可を受けている業者であるかの確認が必要になります。収集運搬業者と処分業者どちらも許可を得ているかを調べなければなりません。
運搬先と排出場所の両方の都道府県知事の許可を得ているかを確認する必要があります。片方のみしか許可が降りていないと違反となってしまうので注意してください。
排出した産業廃棄物を適切に処分できる許可を得ている施設かどうかを見極める必要があります。現地を訪れて記録し、適切かどうかを判断すべきです。
中間処理施設と最終処分施設の両方の確認が必要になります。許可を得ていないと不法投棄の扱いとなるので注意が必要です。
処分業者が何社ぐらいと取引があるのかや評判がいいのかどうかなどを調べるといいでしょう。適切な収集運搬と処分をしているのであれば、実績を公表しています。
一方、過去の実績をや取引実績がない業者は危険性が高いです。実績を隠すことは産業廃棄物処理の許可を得ていない可能性が高いので注意した方がいいでしょう。処分業者のホームページなどでチェックできるので、必ず調べておいてください。
処分費用にも目を通しておいた方がいいでしょう。料金があまりにも安い場合は、悪徳業者である可能性が高いです。許可を得ていない、もしくは不法投棄を基本としているなどの可能性があります。
産業廃棄物処理の料金相場はある程度決まっているので、相場と比較してあまりにも安い業者は選ばない方がいいでしょう。
産業廃棄物の処理を委託する場合は、「委託契約書の交付」と「マニフェストの発行」をおこなわなければなりません。それぞれを詳しく解説していきます。
「排出業者」と「収集運搬業者」、「排出業者」と「処分業者」のように2社の間で契約を交わす必要があります。排出業者とそれ以外でひとくくりの契約になるわけではありません。
契約書がないと違反とみなされてしまい、罰則や罰金の対象となってしまいます。契約書には処分業者が得ている許可証のコピーを添付する必要があります。許可証のコピーが貼られていないと契約が締結されていないとみなされるので注意が必要です。
契約書を交わせない業者は、悪徳である可能性が高いので依頼するのはやめた方がいいでしょう。
排出業者は、産業廃棄物を出した際にマニフェストを発行しなければなりません。マニフェストを発行する目的は産業廃棄物の移動状況を管理するためです。必要事項をマニフェストのフォーマットに従って記入します。
マニフェストが発行されていないと適切な処理がなされているのかわかなくなります。万が一、不法投棄が起きた際は行政処分の対象となるため、マニフェストの記載は必ずしなければなりません。
また、マニフェストは発行後5年間の保存が義務付けられています。紛失したりしないよう、注意を払う必要があります。
この記事では、産業廃棄物の処理を委託する際のポイントを中心に詳しく解説してきました。産業廃棄物の処理を委託する際は、悪徳業者を選ばないように細心の注意を払う必要があります。
また、罰則や罰金を防ぐために委託契約書の締結とマニフェストの発行を忘れずにおこなうようにしましょう。適切な産業廃棄物の処分業者を選ぶためにもこの記事を参考にしてみてください。