産業廃棄物(特別管理産業廃棄物)の処分方法・基礎知識・処分の流れ解説
産廃は一般廃棄物とは異なる種類のごみです。
そのため、処理の方法も一般廃棄物とは異なります。
ただし、具体的にどのような方法で処理すれば良いのかよくわからないという方もいるかもしれません。
そこで本記事では、産廃の概要・具体的な種類など基礎的な知識とともに、主な処理方法や処理費用の相場について解説します。
産廃とは産業廃棄物の略称です。
産業廃棄物は事業活動の中で排出される廃棄物の中で、廃棄物処理法により定められた20種類のことを言います。
なお、産業廃棄物の中でも、どのような事業から排出された場合でも産業廃棄物として見なされるものと、特定の業種から排出された場合に産業廃棄物と見なされるものに分かれています。
具体例を挙げると、燃えがら・汚泥・金属くず・ばいじんなどは、どの事業における廃棄物でも産業廃棄物にあたります。動物の糞尿などは畜産農業から排出されるものが産業廃棄物となります。
さらに、爆発性や毒性、感染性などがある廃棄物は、他者の健康・生活環境などに被害を与える可能性があることから、特定管理産業廃棄物に分類されます。
具体的には引火性の廃油・廃アルカリ・感染性廃棄物などです。特定管理産業廃棄物は、廃棄物が発生する過程からとりわけ厳重な管理が求められます。
それでは、産廃の主な処理方法を見ていきましょう。
有料ごみ処理券を購入
産廃は事業ごみです。事業ごみを自治体で収集するかどうかは、自治体によって異なります。
例えば東京23区では少量の産業廃棄物に限り、自治体での収集を行っています。
収集に出すには、事前に有料ごみ処理券の購入が必要です。処理券は各区のコンビニや清掃事務所、処理券の取扱い表示がある商店などで購入できます。ごみの容量によって金額が異なるので、自社が排出する産廃の量に合わせて購入します。
産廃を袋に入れた後に処理券を貼り、定期収集のタイミングで地域のごみ収集場所などに出せば完了です。
ただし、処理券で収集に出せるのはあくまで少量の産廃のみです。
毎日一定量の産廃を排出する事業所や、大量の産廃を排出するような事業所は対象になりません。また、自治体によって収集可能なごみの種類は決まっています。可燃・不燃・資源ごみのみと決まっている場合は、それ以外の産廃は一切収集不可です。
さまざまな条件があるので、これを全てクリアするような事業所以外は利用できない点がデメリットと言えます。なお、自治体の中にはそもそも事業ごみの収集を行っていないところも多く見られます。
産廃処理業者に持ち込み
産廃処理業者に持ち込むという処理方法もあります。
この方法の注意点は、自社で運搬する際さまざまな配慮を行わなければならないことです。
産廃はただ単純に運べば良いというわけではありません。例えば産廃が積み込み作業中や運搬中に飛散・流出などすることがないよう、配慮を行う必要があります。また、運搬時に悪臭や騒音が発生する可能性があるなら、発生しないような配慮も必要です。
なお、運搬する車両にもさまざまなルールがあります。具体的には車両に産廃の運搬車であることや自社名を表示したり、特定の事項を記載した書類を備え付けたりすることが必要です。
自社で排出した産廃を自社で運ぶなら、産業廃棄物収集運搬業の許可を取る必要はありません。しかし、ここで紹介したような義務は法律上定められているものなので、違反すれば刑罰を科される可能性もあります。運搬に必要な設備を整え、厳重な管理のもと、法律に則った状態を維持しながら運搬しなければならないこと、このような負担が発生する点は大きなデメリットと言えるでしょう。
産廃回収業者に依頼
産廃回収業者に依頼するのも1つの方法です。
産廃回収業者は都道府県の産業廃棄物収集運搬業の許可を取り、法律に則って産廃の収集運搬を行う専門業者のこと。
渋谷区を例に挙げると、産廃回収業者の産廃45Lあたりの回収料金相場は、おおよそ400~1,100円ほどになります。
その中でもごみ.Tokyoは343円と、かなりリーズナブルに回収依頼ができる業者です。
ごみ.Tokyoは利用する上でさまざまなメリットがあります。
例えばネットから簡単に見積りができることも1つ。1ヶ月に消費しているごみ袋の数量を入力するだけで、回収料金の見積りを確認できます。
また、契約書もネット上で届きます。口頭で条件をすり合わせ紙の契約書をやり取りするという手間がなく、非常に手軽です。
また、回収のタイミングは自分の希望を聞いてもらえます。自治体の収集などは基本的に自治体側が指定する日時にしか収集してもらえません。しかし、ごみ.Tokyoを利用すれば、回収回数等を相談することも可能です。
そのほか、自社で運搬にかかる設備などを揃えなくても良いことも利点でしょう。
さまざまな手間を省き、手軽にリーズナブルに産廃を処分できることが、ごみ.Tokyoに依頼する大きなメリットと言えます。
それでは、産廃の処理にかかる費用はどのくらいなのでしょうか。
相場をつかむため、45Lの産廃を処理すると仮定して、前の段落で紹介した処理方法ごとにおおよその料金を見ていきましょう。
まずは有料ごみ処理券を利用した場合です。
渋谷区の処理券を例に挙げると、45Lあたりの料金は342円になります。
次に産廃処理業者への持ち込みですが、処理料金は45Lあたり500~600円ほどが相場です。
そして産廃回収業者に依頼する方法は、前の段落で述べた通り、400~1,100円ほどが相場ですが、ごみ.Tokyoのように相場より低い料金で利用できる業者もあります。
費用だけ見れば自治体の処理券が最も安値ではあります。ただし、処理するまでの手間などを考えれば、自治体の処理料金とほぼ料金が変わらないごみ.Tokyoを利用し、手間をかけずに産廃を処分する方法が最もコスパが良いと言えるでしょう。
産廃の処理方法はさまざまですが、方法によっては処理までに多くの手間がかかったり、料金が高めだったり、自社への負担が大きい場合もあります。
処理方法の内容を比較しながら、最もコスパの良い方法を選ぶことが大切です。
ぜひこの記事を参考に、自社の状況を照らし合わせながら、どの処理方法が適しているか検討してみてください。