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環境省推奨のWDS(廃棄物データシート)とは?記入例や目的をわかりやすく解説

2024/01/17

産業廃棄物の処理は、廃棄物処理法によって厳しくルールが定められており、排出事業者はそれらを遵守する義務があります。

排出事業者は、性状や取り扱う際の注意事項等の必要な情報を処理業者へ提供しなければならない、というのもルールのうちの1つです。

そんなときに役立つのが、環境省が推奨している廃棄物データシート(WDS)です。情報共有を行うことで適切な方法で廃棄物を取り扱うことができ、事故や生活環境への被害防止にもつながります。

今回は、WDSに着目し、作成する目的や記入例、注意点を紹介します。

WDS(廃棄物データシート)とは

廃棄物データシート

WDS(廃棄物データシート)とは、廃棄物の取り扱いや注意事項などの情報を処理業者と共有するための書類のことです。

WDSの目的は?

環境省が推奨するWDS(廃棄物データシート)の目的は、以下の3つです。

適切な処理方法の選択

WDSには、廃棄物の性状や含有物、注意事項などの情報が記載されています。このような情報を処理業者に提供することで、処理業者は廃棄物の特性を正しく把握し、適切な処理を行うことができます。

処理の効率化

WDSを活用することで、処理業者は廃棄物の受入可否や処理方法の検討を迅速に行い、処理の効率化を図ることができます。

管理体制や安全性の確保

有害物質を含む廃棄物などを処理する場合は、流出による環境汚染や事故を防ぐため、保管場所や保管容器にも配慮が必要になります。

WDSを活用して事前に情報交換を行うことで、事故の防止やリスク軽減にもつながります。

WDSの提出は義務ですか?

WDSの提出は義務ではありません。

しかし、以下のような性質をもつ廃棄物を排出する場合は、WDSを作成する必要性が非常に高いです。

  • 外観から含有物質や有害特性が判断しにくいもの
  • 有害物質等を含むもの
  • 環境保全に支障を及ぼす可能性があるもの

廃棄物を適切な方法で処理をするためにもWDSの作成は推奨されています。

WDSの提供が求められる産業廃棄物の品目

環境省は、以下の4品目を排出する場合にWDSの提供を推奨しています。

  • 汚泥
  • 廃油
  • 廃酸
  • 廃アルカリ

これらの品目は、見た目だけでは含有物質の有無がわかりにくいからです。

4品目以外にも含有物質などが付着・混入していると想定される場合は、WDSを提供するよう求められています。

WDSの作成方法

WDSは、処理業者と共同で作成する必要があります。

以下の流れで相互にコミュニケーションをとりながら、WDSを運用しましょう。

1. 事前ヒアリングを行い、サンプル採取、含有物質の確認を行う

2. WDSに記載する内容を整理し、共同で作成する

3. 委託契約書にWDSを添付する

4. 廃棄物引き渡しの際に、WDS等の情報を処理業者に提供する

5. 処理完了後、処理業者は排出事業者にフィードバックを行う(改善依頼、クレーム報告等)

廃棄物の性状に変更がある場合は、処理業者と話し合いのうえ新しいWDSを提出します。

WDSに必要な記載事項

廃棄物データシートには、おもに16項目の記載事項があります。

以下、注意点も含めて表にまとめましたので、廃棄物データシートを作成するときの参考にしてみてください。

おもな項目注意点
作成年月日
排出事業者名称
廃棄物の名称具体的な名称や呼び名を記載すること
廃棄物の組成・成分情報混合比率の高いと思われる順番に記載
廃棄物の種類
特定有害物質特定有害物質に載っていないものも、取り扱いに注意のある物質は別途記載すること
PRTR 対象物質PRTRの対象物質は見直しが繰り返されているため、必ず最新情報をチェックすること
水道水源における消毒副生成物前駆物質
その他含有物質注意が必要な物質は別途記載すること
有害特性不明の場合は処理業者と協議
廃棄物の物理的・化学的性状形状や臭い、色などを記載すること
品質安定性何が原因で変化するのかを記載すること
関連法規
荷姿
排出頻度・数量
特別注意事項処理する上でとくに注意が必要な場合は、推奨する処理方法を記載すること

WDSのガイドライン・ひな型等はこちら

WDSを作成する上での注意点

WDS

WDSは、排出事業者と処理業者が情報を共有するための重要な書類です。環境面や適正な処理を維持するためにも、抜け漏れや記入誤りがあってはいけません。

そのため、WDSを作成する際は以下の点に気をつけましょう。

廃棄物の名称は、法律上の名称に限らず、より具体的な名称・呼び名を記載する

例えば、廃棄物の名称が「汚泥」の場合、さらに具体的には「洗浄汚泥」、「焼却灰汚泥」、「廃棄物処理施設の汚泥」などのように記載するとよいでしょう。

廃棄物とWDSの整合性をとるため、容器貼付用ラベルにも同一の名称、管理番号を記載するようにしましょう。

廃棄物の組成・成分は、廃棄物の発生工程等を考慮しながら混合比率の高いと思われる順に記載する

例えば、廃棄物が混合物である場合は、混合比率の高い物質を先に記載するようにしましょう。また、分析結果がある場合は、その結果を記載するとよいでしょう。

特別注意事項は、廃棄物を処理する上で特に注意すべき事項がある場合は、その内容を記載する

例えば、他の廃棄物との混合によりガス発生や爆発の可能性がある場合や、環境汚染や環境中に放出された後の支障発生の可能性がある場合は、その旨を記載するようにしましょう。

作成にあたっては、上記の注意点を踏まえて、正確で必要な情報を記載するようにしましょう。

まとめ

廃棄物データシート

WDS(廃棄物データシート)は、廃棄物の情報を共有するだけでなく、排出事業者と処理業者の認識齟齬を防ぐためにも有効な書類です。

また、正しい情報提供は、自社を守ることにもつながります。

実際に、排出事業者が情報提供を怠ったことが原因で、損害賠償にまで発展したケースがあるほどです。

リスクを最小限に抑えるためにも、産業廃棄物を排出する際は細心の注意を払いましょう。

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