事業系ゴミ・産業廃棄物に関する品目・用語・覚えておくべきキーワード集
今回は、コンクリートくずの定義や種類、処分方法、処分費用などについて解説します。
コンクリートくずと混同されやすい「がれき類」との違いについても説明しているので、ぜひ参考にしてください。
コンクリートくずは、産業廃棄物の「ガラスくず、コンクリートくず及び陶磁器くず」に分類されます。
コンクリート製品の製造過程において発生したコンクリートの破片や不良品などが対象になります。
「がれき類」は、コンクリートくずと混同されやすい廃棄物です。「コンクリートがら」と呼ばれることが多いです。コンクリートくずとは異なるため、別の廃棄物として取り扱う必要があります。
廃棄物処理法では、がれき類の定義を以下のように示しています。
簡単にまとめると、「工作物の新築、改築又は除去に伴つて生じたコンクリートの破片その他これに類する不要物」に該当するものは、がれき類になります。
コンクリートくずを処分する場合は、産業廃棄物処理業の許可を持っている業者と契約し、運搬・処分を委託しなければなりません。
委託する業者を選ぶ際は、評判や口コミを参考にしたり、複数の業者から見積もりをとったうえで検討すると良いでしょう。
委託した業者が不法投棄などの違反行為を行った場合は、排出事業者にも罰金・罰則が科せられるため、注意してください。
コンクリートくずの処分費用の相場は、1m3あたり3,000〜12,000円程度です。
コンクリート以外の廃棄物が混ざっている場合は、混合廃棄物として取り扱うため、料金が高くなる傾向があります。
上記の相場は、あくまでも目安になります。具体的な費用は、業者に直接問い合わせをして確認しましょう。
回収されたコンクリートくずは、中間処理場で破砕し、混合物の除去や選別を行った後、再生骨材に加工されます。再利用が難しいものは、安定型処分場に埋め立て処分されます。
環境省の調査では、「ガラスくず、コンクリートくず及び陶磁器くず」として回収された廃棄物のうち、77%が再利用、8%が減量化、15%が最終処分されています。(令和3年度実績)
中間処理場で加工されたコンクリートくずは、セメント原料や路盤材(クラッシャーラン)、新たなコンクリート製品の原料に利用されています。
今回は、産業廃棄物の一種であるコンクリートくずについて、定義や処分方法、費用などについて詳しく解説しました。
「がれき類」は、コンクリートくずと混同されやすいですが、発生する場所によって区別することができます。効率的に再資源化を行うためにも、適切に分別・処分することが重要です。
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