事業系ゴミの処分方法
事業系ゴミの処分方法・基礎知識・処分の流れ解説
企業では、ペットボトルをはじめとする大量の廃棄物が出ることがよくあります。近年、ペットボトルの廃棄が環境問題としてクローズアップされているのはご存じですか？ペットボトルは分解されにくく、埋立地に蓄積されると大きな環境破壊につながります。
事業ゴミでペットボトルを大量に廃棄する場合は注意が必要です。意外に知らないペットボトルを廃棄する注意点やリサイクルについて説明していきます。今後の事業ゴミの廃棄についてぜひ役立ててください。
ペットボトル廃棄問題の理解
ペットボトルの廃棄は、早急な対応が必要な世界的な問題です。毎年、世界中で推定3億トンのプラスチックごみが排出され、その大半は埋立地や水路に捨てられています。このうち、約80％のペットボトルがリサイクルされることなく、川や海、土壌や野生生物を汚染するなど、甚大な環境破壊を引き起こしています。
このような事態は決して許されるものではなく、ペットボトル廃棄の問題を理解し、対処することが必要不可欠なのです。事業所内で発生したペットボトルの処理は、事業者が責任を持って行う必要があります。
また、従業員に再利用可能なタンブラーを持参することを奨励するのもいいでしょう。堆肥化可能なパッケージを使用するサプライヤーを選択することで、環境に排出されるプラスチックごみの量をさらに削減できます。
最終的には、ペットボトル廃棄の問題を理解することが、環境に流入するプラスチックの量を減らすための鍵となります。企業は利用可能な選択肢を認識し、圧縮機の使用や再利用可能なタンブラーの奨励、地域のリサイクルソリューションの活用など、解決に向けて積極的に取り組まなければならないのです。
事業ごみで排出されるペットボトルの分類一覧
事業系廃棄物の場合、排出されるペットボトルの種類を把握することは、事業者にとって非常に重要です。事業系廃棄物から排出されるPETボトルは、大きく3つに分類されます。ここでは、事業系廃棄物から排出されるペットボトルの分類一覧表を紹介します。
PET1
事業系廃棄物でもっとも多いのがPET1に分類されるもの。PET1は、一般的に製壜機でリサイクルされ、プラスチックや樹脂のグレードごとに選別されます。
PET2・PET3
産業廃棄物、医療廃棄物に多く使用されているのがPET2とPET3です。PET2とPET3ボトルも組成によってリサイクルされますが、一般的にはカーペット、装飾品、建材などの単品にリサイクルされます。
事業系廃棄物から排出されるPETボトルの環境負荷を抑制するために、事業者はボトルの種類を把握し、グレード別に分類することが必要です。また、リサイクルに出す前にボトルに適切なラベルが貼られていることを確認しなければいけません。
実際の分類は、以下の表を参考にしてみてください。
| 類型 | 排出責任者 | 業種の主な例 |
| 自動販売機脇排出型 | 飲料販売事業者 | 飲料ボトラー、飲料自動販売機オペレーション事業者など |
| 自社排出型 | 事業者 | 工場、オフィス等すべての事業者 |
| 拠点持込型 | チェーンストア | スーパーマーケット、コンビニエンスストア、生活協同組合など |
| 利用者排出型 | 交通機関 | 鉄道（駅含む）、空港、高速サービスエリア、バス、フェリーなどの海運業 |
| レジャー施設 | スポーツ観戦施設、映画館、遊園地などのレジャー施設 |
事業ゴミからペットボトルの廃棄を減らす方法
ペットボトルを廃棄物として排出する量を削減したい企業にとって、取り組むべきいくつかの施策をご紹介します。
再生可能な容器への切り替え
企業は自分たちが排出するペットボトル廃棄物の総量を把握し、それを減らすための手段を講じる必要があります。これは、再利用可能な容器に切り替えるなど、ペットボトルの使用本数を減らす戦略を実行することで達成可能です。
また、可能な限りペットボトルをリサイクルすることも頭に入れておくべきでしょう。ペットボトルのリサイクル量が増えれば、埋立地に捨てられるペットボトルの本数も減ります。
ペットボトルを適切に処理
もう一つ重要なことは、リサイクルできないペットボトルを適切に処理すること。自治体によっては、リサイクルできないペットボトルを事業所から回収してくれる場合もありますが、ほとんどの場合は回収してくれません。
したがって、事業者は安全かつ確実な方法でペットボトルを処理する責任があります。あまったペットボトルは、民間の廃棄物処理会社に回収を依頼するのもひとつの方法です。
ボトルリターンプログラムの導入
事業者が積極的に取り組めることとして、ボトルリターンプログラムを導入することがあります。この取り組みでは、お客さまに空のペットボトルを企業に返却してもらうことで、企業が使い捨てのペットボトルを購入して廃棄する必要性をなくします。
事業者は、このプログラムに参加するお客様に対して、割引などのインセンティブを与えると効果的。ペットボトルを大量に回収したお客さまに特典を提供することで、ペットボトル回収プログラムをさらに促進することができます。
まとめ
ペットボトルの廃棄は世界的な問題であり、緊急に対応する必要があります。ペットボトルを適切に処理し正しくリサイクルすることで、埋立地に捨てられるプラスチックごみの量を減らせます。
大量のプラスチック廃棄物を扱う企業にとっては、すべての材料が責任を持って処理されるよう、正しい処理方法を確立することが重要です。使い捨てプラスチックへの依存度を減らし、適切に廃棄・リサイクルすることで、私たちは将来の世代のために環境を保護できるでしょう。
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