事業系ゴミの処分方法・基礎知識・処分の流れ解説
「企業のごみと一般ごみの違いがよくわからない」
「事業ごみを処理する方法を知りたい」
このように、企業ごみと一般ごみの違いがいまいちよく理解できていない方は、多いのではないでしょうか。この記事では、企業のごみにあたる事業系ごみと家庭ごみの違いから事業系ごみの処分方法までを詳しく解説していきます。
オフィスや飲食店、小売店などから出るごみは、事業ごみなのか家庭ごみなのかで迷うことが多いでしょう。事業ごみと家庭ごみを正確に分類し、適切に処理しないと罰則や罰金の対象となってしまう可能性があります。事業ごみと家庭ごみの違いを正確に理解するためにも、この記事をチェックしてみてください。
事業系ごみは一般的に事業活動によって発生したゴミのことをさします。営利企業・非営利企業に関わらないため、飲食店や小売店、事務所、学校、公民館などから出されたごみは事業系ごみです。
事業系ごみは、決められたルールに沿って適切に処分しなければなりません。処分業者を選定し、お金を支払って処分してもらうことになります。適切な処分がおこなわれないと罰則や罰金の対象となるので、注意が必要です。
一方、家庭ごみは一般的に家庭から出されるごみです。市区町村役場が責任を持って処理するため、ゴミの処分に費用がかかりません。市区町村役場が定めているルールに沿って、ごみを出す必要があります。
事業系ごみは一般的に「産業廃棄物」と「事業系一般廃棄物」のふたつに分かれます。産業廃棄物は、廃棄物処理法に定められた20種類のごみです。一方、一般ごみは事業活動で発生した産業廃棄物以外のごみが該当します。
事業ごみの一般廃棄物の処理は「自治体の許可を得ている業者に依頼する」または「処理場に自己搬入する」の2択のどちらかを選べます。それぞれの特徴と気をつけるべきポイントを解説していきます。
一般廃棄物収集運搬の許可を得ている処理業者に依頼し、収集と運搬をしてもらいます。自治体が定めている処理料金を支払う必要がありますが、決まった日時に回収しに来てくれます。事前に回収業者と収集場所や収集時間、ごみの量のすり合わせをしておくと契約がスムーズにできるでしょう。
手間はかかりますが、自分で処理工場に一般廃棄物を運ぶことも可能です。事前に処理場に連絡をして廃棄物の搬入手続きを取らなければなりません。搬入手続きを取らないと受け取り拒否をされる可能性があるので注意してください。
産業廃棄物の収集運搬と処理を委託する場合は、都道府県から認定を受けてる処理業者に依頼しなければなりません。認定を受けていない処理業者に処理を依頼すると、罰則対象になるので気をつけてください。
産業廃棄物の処理品目によって、業者が許可を得ているか得ていないかが異なります。該当する産業廃棄物の処理の許可を得ているかを、ホームページなどで確認した上で依頼するといいでしょう。
また、都道府県のホームページから認定を受けている業者を調べることができます。候補の業者が載っていない場合は、直接問い合わせる必要があります。
産業廃棄物の収集運搬と処理を委託する際に、契約書を交付しなければなりません。契約書なしに依頼すると法律違反になってしまいます。また、契約書には都道府県から得ている産業廃棄物の収集運搬、また処分ができる許可証のコピーを添付する必要があります。
契約書は収集運搬業者と処分業者それぞれと交わさないといけないことを覚えておいてください。
産業廃棄物を排出する業者は、収集運搬をおこなう業者と処理をする業者にマニフェストを発行しなければなりません。マニフェストの発行がないと行政処分の対象となるので注意が必要です。
また、マニフェストは発行から5年間の保存が義務付けられています。紛失をしないように保管に気を付けましょう。
家庭ごみは市区町村役場によって定められたゴミ出しのルールに沿ってゴミを出します。大型ゴミや有害ゴミなどは、自治体によって回収方法が大きく異なるので注意しましょう。
ごみの量が多い場合は、自分で処理場に運び込むことも可能です。処理場がある場所や営業時間を事前に確認する必要があります。
この記事では、企業のごみにあたる事業系ごみと家庭ごみの違いから事業系ごみの処分方法までを詳しく解説してきました。事業系ごみは都道府県などに許可を得ている業者しか収集や運搬、処理ができません。
一方、家庭ごみは市区町村役場のルールに従ってゴミ出しをします。事業系ごみは適切な処理をしないと罰則の対象となるので、注意が必要です。事業系ごみを適切に処理するためにも、この記事を参考にしてみてください。