事業系ゴミの処分方法・基礎知識・処分の流れ解説
会社から発生する事業ゴミおよび産廃は、国および地方自治体の規制に従って処分する必要があります。
収集業者に業務用廃棄物の分別、収集を依頼する場合は、一定の料金がかかります。事業を運営する際には、事業ゴミの勘定科目として適切な会計処理が必要です。
そこで今回は、事業ゴミの勘定科目の分類方法を業種別に解説します。さらに、一般廃棄物会計基準に基づく産業廃棄物 勘定科目 の取り扱いや、よくある質問も紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
商業廃棄物や産業廃棄物の処理に関する支払い勘定は、処理方法や状況によって異なります。例えば、ゴミ処理券を利用して処分した場合と、粗大ゴミを処分した場合では仕訳が異なります。
具体的に事業ゴミの処理に用いられる勘定科目は、以下の通りです。
会計項目にはさまざまな種類がありますが、特別な会計方法がない限り、通常は企業が選択することができます。ただし、どの勘定科目を設定すればよいか分からず、単純に経費として記録してしまうと、問題が発生します。
事業系廃棄物会計のその他の経費が増えすぎると、前年度からの増減が区別しにくくなり、経費の管理が困難になります。したがって、事業廃棄物口座を設定する場合は、雑費だけを設定する必要はありません。
続いて、事業ゴミの勘定科目について紹介します。
事業活動に伴って発生する粗大廃棄物の処理は経費として計上できます。
事業活動で発生した粗大ゴミの勘定科目は、以下の4つに分類できます。
粗大ごみ処理券を購入する場合は、仕訳方法が異なりますのでご注意ください。
基本的に、レストランなどの飲食店経営に伴うゴミの処理費用はすべて経費として計上できます。飲食店では毎日大量の事業系廃棄物が発生するため、ゴミ袋や廃棄物処理票の購入費が雑費に含まれることがよくあります。
また、専門業者に事業系廃棄物の定期回収を依頼する場合は、勘定科目に「清掃費用」として記録することもできます。
勘定科目は、廃棄物の量と収集方法に応じて選択する必要があります。
事務機器を事業廃棄物として処分する場合、勘定科目は「消耗品費」または「備品費」のいずれかに設定します。どちらの勘定科目を設定するかは、業種や金額によって異なります。
個人事業主や中小企業が帳簿に記載する会計項目は次のとおりです。
ただし、大企業の場合は事務用品の勘定科目は異なります。一定の金額に達すると、減価償却することができます。
中小企業と大企業では勘定科目が異なりますのでご注意ください。
建設業でも毎日大量のゴミが出ます。建設現場から出るゴミは、勘定科目が飲食店とは異なります。
工場から廃棄物を除去する際に発生する費用を「清掃費」や「外注費」といいます。 建設業界でも産業廃棄物が毎日収集されるため、「売上原価」として計上する企業もあります。
特別な事情がない限り、基本的には最初に設定した口座を使い続ける必要があります。したがって、請負業者に仕事を下請けする頻度を事前に計画する必要があります。
事業ゴミを産業廃棄物処理業者に委託する場合は、別途マニフェストの料金がかかります。マニフェストとは、業者に委託した産業廃棄物が契約通りに処理されているかどうかを確認する書類です。
紙マニフェストでも、電子マニフェストでも支払い時に費用として計上する必要があります。多くの場合、マニフェストの料金は事務用品費もしくは雑費として計算されます。
事業系一般廃棄物や粗大ゴミを処分する場合は、ゴミ処理券を使用することができます。ゴミ処理券とは、自治体が発行するゴミ処理に必要なチケットです。
ゴミ処理券は一般的に「支払手数料」や「雑費」として勘定されます。ゴミ処理券の勘定科目として処理されるべきです。ゴミ処理券は業務用だけでなく、一般の粗大ゴミの処理にも利用されるため、「行政サービスなのに税金がかかるの?」という疑問も多くあります。
ただし、廃棄証明書は消費税の対象となるため、事業系廃棄物会計と同様に扱う必要がります。
10万円以上の粗大ゴミをごみ処理券で出す場合は、請求方法が異なりますのでご注意ください。
発生した事業ごみの勘定科目を設定したら、個別に元帳に記入します。
すべて雑費として記録してはいけません。事業系廃棄物については、「一般廃棄物会計基準」に従って記入する必要があ。
一般廃棄物会計基準とは、環境省が自治体の一般廃棄物処理事業における3Rを推進するために策定した手引書で、一般廃棄物処理事業のコスト分析手法を示したものです。
一般廃棄物の処理に必要な資産と負債を明らかにするために定義されています。
また、一般廃棄物会計基準においては、以下の4原則に留意する必要があります。
財務書類の一般原則
1. 理解可能性の原則
2. 目的適合性の原則
3. 信頼性の原則
4. その他の一般原則
詳しくはこちら:https://www.env.go.jp/recycle/waste/tool_gwd3r/ac/
ゴミ袋の勘定科目 は、一般的に「消耗品費」または「衛生費」に該当します。具体的には、以下のような場合に、それぞれの勘定科目を使用します。
事務所や工場などで発生する事業ごみに使用するゴミ袋:消耗品費
医療機関や食品製造工場などで発生する感染性廃棄物に使用するゴミ袋:衛生費
ゴミ袋の購入費用が比較的少額であれば、雑費として計上することも可能です。ただし、雑費は、費用の性質や内容を明確に特定することが難しいため、できるだけ消耗品費または衛生費として計上するようにしましょう。
一般的な会計処理では、廃棄物処理や粗大ごみゴミ、不用品の処分を行う際の費用を支払った場合の勘定科目は「支払手数料」や「雑費」として記録します。
個人事業主の場合、ゴミ処理費用は一般的に「雑費」に分類されます。ただし、業種や地域によって異なる場合があります。
まとめ
事業系一般廃棄物、産業廃棄物処理にかかる費用の勘定科目は、主に「支払手数料」「清掃費」「外注費」「設備維持費」「雑費」の5つに分けられます。
必ずこの勘定科目を使わなければならないという厳密な決まりはありません。産業廃棄物を処理する頻度や処理品目によって判断する必要があります。
事業系一般廃棄物、産業廃棄物が継続的に発生する場合、売上原価に計上することができます。基本的には、最初に選択した口座を引き続き使用する必要があります。そのため、事前に慎重に検討することをおすすめします。