事業者が産業廃棄物を処分する時、必ず処理業者に委託しなければならないというわけではありません。産業廃棄物は、事業者自ら処分することもできるからです。業者に依頼せず自分で処分したい場合は、産業廃棄物の処分を行っている処分場まで、ごみを運搬してください。ただし、運搬車両の側面に「産業廃棄物収集運搬車」と表記しておく、持ち込む前に届け出をしておくなど、いくつかルールがあるので注意が必要です。基本的に事業活動に伴って発生した産業廃棄物を処分する時は、事業者自ら処分するか処理業者に委託するかどちらかの方法を取ることになります。
##産業廃棄物には種類がある
産廃(産業廃棄物)にはいくつか種類がありますが、大きく分けると「あらゆる事業活動に伴うもの」と「排出する業種等が限定されているもの」の2種類に分かれます。
あらゆる事業活動に伴うものに区別されるのは、燃え殻や汚泥、廃油などです。他にも発泡スチロールくずや合成繊維くずなどの廃プラスチック類、鉄くずやアルミくずなどの金属くずもあらゆる事業活動に伴うものに区分されます。
業種等が特定されるものに区分されるのは、紙くずや木くず、繊維くずなどです。
紙くずというのは、建設業や木製品製造業、バルブ製造業など特定の業種でよく発生するごみです。他にも、食料品製造業や医薬品製造販売業などで出される動植物性残さ、畜産農業で排出される動物の糞尿や動物の死体なども業種等が特定されるものに区分されます。産業廃棄物はあらゆる事業活動に伴うものの区分で12種類、業種等が特定されるものの区分で7種類に分けられています。
特殊なものとして汚泥のコンクリート固形化物などがあるので、全部で20種類の産業廃棄物があるということになります。
##産業廃棄物の処理にかかる種類別のおおよその単価は?
産業廃棄物の処理費用は、種類によって大きく変わります。
様々な事業活動で発生する燃え殻の処分費用の相場は、1トンでおおよそ40,000円程度です。金属くずは1トン約7,000円、廃油は1トン約90,000円、繊維くずは1トン約100,000円となっています。
業種等が特定される産業廃棄物に関しては、紙くずが1トン約100,000円、木くずが1トン約40,000円、繊維くずが1トン約100,000円が相場です。
ただし、処理費用というのは依頼する業者によって変わりますし、エリアによって相場が変動します。重量で料金が決まっているところ、容量で料金が決まっているところなど、料金体系も変わってくるので、トータルでかかる処理費用を計算した上で比較するようにしましょう。
https://stg.gomi.tokyo.jp/category/industrial-waste-selection/cost